競馬が大好き。毎週土日が待ち遠しい。でも外れるとついつい熱くなり掛け金が増えてしまう…競馬好きの人のなかにはそんな悩みを持っている人もいるのではないのではないでしょうか。
かく言うわたしもそう。94年のナリタブライアンの年から競馬を始め、気づけば30年近く。馬券的にいい思いもたくさんさせてもらいましたが、それを大きく上回る負けと挫折を味わい…。痛い思いをたくさんして「もうやめよう」と何度も思いましたが競馬が好きでやめられず現在まで至ってしまいました^^;
この記事ではそんなわたしの経験から「どうやったら好きな競馬を楽しみながら無理なく続けられるだろう」と考え、自分なりのやり方をまとめてみました。
- 競馬が大好きでやめられない
- でも負けると熱くなって後悔してばかり
- 当たり外れに一喜一憂せず競馬を楽しみたい(資金は少しずつでも増えていけば)
そんな悩みを持っている方の参考になれば(^^)
競馬を長期投資の手段に!少額資金で楽しく続ける方法
1.マイルール(自分軸)を決める
【マイルールを決めるメリット】
競馬は馬というアスリートが行うスポーツなので感情を揺さぶる感動があります。なので感情で楽しみたいところですが、それだと馬券的にはうまくいきません。なので馬券面ではマイルールを決めることが必要だと思います。
マイルールを決めるメリットは主に下記です。
感情に影響されにくくなる
マイルールがあると感情に影響されにくくなります。競馬で失敗する、特に後悔につながる失敗になるのは概ね自分の感情に負けたときです。わたしもこれまで自分のなかでなんとなくの買い方のルールはあったものの、最後は感情で馬券を買うことを繰り返し、結局うまくいってきませんでした。
なので今はそんな失敗経験と一方でそれなりにあるうまくいってきた買い方の経験を活かし、感情的にならずに競馬を楽しみ続けられるマイルールを作り、それに沿って馬券を買うようにしています。
競馬には予想の楽しみや的中した時の喜び、外れた時のガッカリ感や熱くなる気持ちなど良くも悪くも感情がついてまわります。そんな感情に影響されずに淡々と競馬を楽しみ続けるためにはマイルールを決めることが必要だと思います。
時間にキリをつけられる
競馬にはレース前の予想、そして開催日である土日の観戦など時間をかけようと思えば際限なくかけられます。でもそれではキリがありません。結果が的中した時もそうですが、とりわけ時間をかけて予想して外れた時の疲労感はものすごく大きい(_ _)
またわたしの経験上、時間をかけたからといって的中の確率が高まるわけでなく、かえって最初にした予想が当たっていたことの方が多いというが実感です。
競馬を楽しみ、長く続けるためには競馬以外の時間も大事にすることが必要だと思います。競馬以外の趣味、家族や友人と一緒に過ごす時間など生活全般の質を高める時間もしっかり持ちながら、いい距離で競馬と付き合っていく。そのためにもマイルールを決めておくことが有効なのではないかと思います。
競馬の楽しみが増す
マイルールがあると自分なりの着眼点、分析のしかたで競馬を見るようになるので競馬がより楽しくなります。とりわけあまり人気になっていないけれども自分の基準に当てはまる馬が見つかり、レース展開、内容踏まえて結果が的中したときの喜びはひとしおです。
ちなみにわたしの重視するポイントは、
- 枠、脚質などの効率性
- 馬の基礎能力
- 騎手のタイプ
といった感じです。
競馬以外でもそうだと思いますが、自分なりのやり方やコツを見つけてうまくいくようになってくると楽しさの度合いが変わってきます。また予想が外れた時も自分で決めたことなので仕方ないと気持ちの切り替えもしやすくなります。
2.わたしのマイルール
わたしは予算、購入方法、購入馬の条件でマイルールを決めています。
【予算】
お小遣いの範囲で
あくまでも楽しく無理なく続けることがポイントなので予算はお小遣いの範囲内です。
わたしの場合は競馬に使える予算は月1万円と決めています。これまでは明確な予算を決めずに馬券を買っていましたが、負けが続いたときに歯止めが効かなくなり何度も大きな失敗をしてきました。ですので「どうすれば同じ失敗を繰り返さずに楽しく競馬を続けられるだろうか…」といろいろ考え、今は月単位で予算を決めることにしています。
競馬以外でもそうですが、計画的に物事を進めていくには最初に予算を設定することが必要です。それと同じで長く競馬を楽しみ続けるためには無理ない範囲で予算を決めておくことが重要です。それが長続きのポイントになると思います。
予算の配分も計画する
予算を決めるのと一緒にその配分も最初に計画します。
わたしは下記のように配分しています。
- 競馬資金は最大年間12万円(月1万円)
- 月1万円の資金がなくなった時はその月はお休み(クールダウンのため)
- プラス収支になっている時は資金の追加はせず進める
予算を配分すると1ヶ月のなかで競馬を楽しむという先を見た視点で考えられるようになります。目先のレースに多額を投入するという短期的な感情行為の予防にもなります。
また競馬好きの人にはあるあるだと思いますが、好きな馬が出るレースやGⅠなど大きなレースの前に資金がなくなってしまうという辛い状況^^;を防ぐこともできると思います。
【購入方法は複勝】
馬券の購入方法は複勝をおすすめします。複勝のメリットは主に3つあると思います。
複勝はムダがない
複勝は3着までに入りそうな馬を1頭だけ買えばよく、資金のムダ打ちがありません。他の馬券と比べて配当は低いですが、元手も必要最低限で済み資金をばら撒いた感もありません。釣りでいうと撒き餌が必要なく、釣り竿一本で魚を釣り上げる感じです。
大漁はありませんが、小〜中物を一点ずつ着実に狙っていく。少額の資金をムダなく運用していくにはおすすめの購入方法だと思います。
複勝は負けても切り替えがしやすい
複勝はトリガミがないので気持ちの切り替えがしやすいというメリットがあると思います。
トリガミというのは予想は当たっていても損をしている状態のこと。例えば馬連を買って「軸は当たってたけど相手を買ってなかった」とか「単勝を買ってたけど2着だった」など、複勝以外の馬券ではトリガミが起こり得ます。その点複勝は「惜しい負け」がなく勝ち負けがはっきりしています。なので精神的にもあとを引きづらいです。
競馬で自分のリズムが乱れるのは「後悔」とか「惜しかったから次こそは!」みたいな人間の気持ちの部分が大きいと思います。なるべくそういった引きずる気持ちが起きないようにするためにも複勝は向いている買い方だと思います。
コツコツ続けるには複勝がベスト
複勝は配当は低いですし、少額から始めると資金が増えていくのにも時間がかかります。ただその反面資金が減りにくく、競馬を楽しみながら長い目で資金を増やしていくという点ではベストな買い方のではないかとわたしは思います。
以前はわたしも複勝に大金を投入して一時的にいい思いをしたことが何度かありました。でもそういった買い方は結局一過性で結果何も残ってきませんでした。人の心理的な部分が理由なのだと思いますが、パッと手に入ったお金は結局残っていかないものなのだと本当に実感してきました…
そういった経験からもお小遣いの範囲の資金からコツコツ複勝で積み上げていく。時間はかかっても心穏やかに競馬を楽しみ続けるベストな買い方なのではないかと今のわたしは思います。
【購入馬の条件】
わたしの購入馬の条件は下記の5つです。
①内枠
枠は原則1〜4枠の内枠の馬のみ購入します。理由は距離ロスなく経済コースを走れるからです。
競馬は直線コース以外はコーナーがあるトラックコースを走るにのに対してスタートは横並びです。また各レースがクラス分けされており、基本的に力が拮抗している相手と走ります。そういった差がない条件下では距離、コースでアドバンテージがある内枠の馬を狙うのが効率的だと考えています。
②先行型
これも内枠同様に効率性が理由です。同じ距離を走るうえで先行できることは大きなアドバンテージになると思います。いいスタートを切れて先行できる馬であれば、道中で位置取りを上げる余計な脚を使う必要がない、進路の選択肢も広がる、レースのなかで最も大事な直線までパワーを溜められるなどロスが少なくレースを運べる利点があると思います。
③成績
成績も予想するうえでは大事な要素です。競馬は1着になると次のレースはクラスが上がるため、勝ち続けることは難しく負けることのほうが多い競技です。そんななかでクラスが上がっても2,3着に好走したり、着順は悪くても1着馬とのタイム差が小さく善戦したりしている馬は大事な資金を掛ける対象になり、購入馬の条件に当てはまります。
④騎手
感覚ですが、予想で騎手を要素にしている競馬ファンはあまり多くないのかなと感じています。でもわたしは誰が鞍上かはすごく大事な予想の要素だと考えています。特に重視しているのが、先行意識が高い騎手か、乗り替わりでないかです。
馬と同様に騎手も先行タイプか差しタイプかの違いがあります。同じ馬でも乗る騎手が替わると結果が大きく変わることが少なくありません。現在わたしがよく買う騎手は川田騎手、横山武史騎手、浜中騎手、北村友一騎手などです。あとは短期免許で来る外国人トップジョッキー。R・ムーア騎手、D・レーン騎手、C・スミヨン騎手など。世界のトップジョッキーが乗ったときの馬の変化に驚かされることが多いです。
また乗り替わりがなく同じ騎手が続けて乗っていることも大事な要素です。馬は生き物ですので性格や癖があります。乗り慣れた騎手であればそんな馬の特徴を踏まえたうえでの騎乗ができ、いい結果につながる確率が高いと感じています。
⑤クラス経験
クラス経験も重視しています。人間もそうですが、スポーツでレベルが上がると環境や力量差に慣れるのに時間がかかるのは当然だと思います。
馬も同様でクラスが上がると昇級という目に見えない壁にぶつかり、負けてしまうことのほうが多いです。でも一度経験するとそこでの力関係を肌で感じ、クラス慣れして次は力を発揮できるようになるものです。ですのでわたしは昇級初戦の馬は買わず、クラス2戦目以降の馬を買うようにしています。
3.マイルールを守るための工夫も必要
マイルールを決めてもそれを守れなければ意味がありません。わたしもこれまで自分のなかの意識や我慢するなどといった抽象的なことで守ろうとしてきましたが、それにも限界がありました。
下記では現在わたしがマイルールを守るうえでうまくいっていること、おすすめする方法を紹介します。
生の競馬中継は観ない
レースの生中継を観るのは危険です。特にGⅠレースなどは始まるまでのワクワク度が高くテンションも上がります。
ただ負けた時がホントに危険。人間は負けるとカーッとなり、負けを取り戻そうという気持ちが湧いてきます。心理学でいうサンクコストバイアスです。そしてもっと大きな負けにつながり後悔するという負のスパイラルにハマってしまいます。
ですのでレースは生中継では見ない。その日の開催終了後に録画映像で観ることをおすすめします。“開催終了後”です。買ったレース終了後だとその後にまだレースがある場合もありますから^^;
競馬以外の趣味を持つ
競馬以外の趣味を持つこともおすすめします。競馬のことを考える時間が多いと結局余計なレースにお金を使ったり、無駄な時間を浪費することにもつながります。決めたルールで馬券を買ったらスッパリ頭を切りかえ他のことを考える。そのためにも他の熱中できる趣味を持つべきだと思います。
わたしがおすすめするのはアウトドアの趣味、スポーツです。アウトドアだと気分が開放的になり、気持ちのなかで競馬が占める割合いを小さくすることができます。できれば海山森林浴、ドライブ、ウォーキングなど自然に接する機会が持てればよりよいと思います。
あとは家庭菜園もおすすめです。わたしは去年からシェア畑という初心者でもゼロから農業を始められるサービスを利用しています。野菜作りなどで土や自然に触れ合うと汗をかいてクタクタになりますが、作物の成長を感じ、素人ながらも自分で作った野菜を収穫できて充実した時間を過ごすことができます。
↓街中で手ぶらでできる初めての農業 シェア畑
家族と一緒にできれば共通の趣味ができて、会話の話題も自然と増えます。小さなお子さんがいる家庭では農育や食育にもつながる良い機会になると思います。
そしてスポーツや運動です。わたしは趣味で空手をやっているのですが、道場に行って稽古に集中すると競馬のことは忘れます。他の道場生との交流もあり、あっという間に時間が過ぎます。しっかり稽古をするとかなり疲れるので家に帰ったらグッタリ。昼寝でしっかり体を休め、気づいたら全レースが終わった夕方になっているといった感じです。
競馬のことを考えないくらい競馬以外の楽しい趣味や時間を持つ。いい距離感で競馬を続けるうえでも大事なことだと思います。
人の行動心理を知る
わたしはカーッとなって余計なレースにお金を使ってしまう失敗を何度も繰り返し自己嫌悪に陥り悩んだ時期がありました。そんなときに知ったのが人間の行動心理についてでした。
いくつか本を読むなかで行動経済学の理論を知り、行動心理に関する知識を持つことで自分の行動や不合理な意思決定を回避することができることを知りました。特に競馬との付き合いかたについて参考になったのがサンクコスト(埋没費用)バイアス(※kaonavi サイトより)と双曲割引モデルでした。(双曲割引モデルについては米国で行われた「マシュマロ実験(※All About サイトより」が有名です)
サンクコスト(埋没費用)バイアスを知ってからは競馬は基本は趣味の一つと割り切って、予算を決めて競馬を楽しむというスタイルに変えるきっかけになりました。
また双曲割引モデルを知ったことで自分は競馬とどう付き合いたいかを考え直し、目先のレースや結果に一喜一憂せずに競馬を長く楽しむためのマインドセットのきっかけを得ることにつながりました。
↓ちなみに下記はわたしがいくつか読んだなかでいちばんわかりやすかった行動経済学の本です。イラストも多く、はじめてでもとっつきやすかったですよ(^_^)
他人の目を活用する
今はSNSで他人との交流が簡単にできてしまう時代ですのでそれをうまく活用するのも手だと思います。わたしも最近はツイッターで予想と掛け金を発信するようにしていて、いい意味で逃げ場をなくすようにしています。
よく目標を公言して自分にプレッシャーをかけるという方法がありますが、インターネットならば顔が見えない状態でやわらかく公言する形になり、適度な環境で自分を律することに活用できると思います。
↓わたしが運営している複勝専門の競馬予想サイトです
複勝ドットコムhttps://hukusyo.com/
土日に予定を入れる
競馬以外の趣味を持つことにも共通しますが、土日に予定を入れてしまうことも競馬といい距離を開ける工夫になると思います。趣味以外でも土日に仕事を入れるとか、平日土日関係ないシフト制の仕事をするとか。
ちなみにわたしは介護施設で仕事をしており、土日はもちろん夜勤もあり365日同じようにスケジュールが流れていきます。日によっては予想する時間があまり取れない日もありますが、そんな時もマイルールがあるので短時間で予想をするようにしています。
まとめ
競馬を長期投資の手段に!少額資金で楽しく続ける方法
- マイルール(自分軸)を決める
- おすすめのマイルール
- 予算はお小遣いの範囲
- 購入方法は複勝
- 馬も騎手も堅実型重視
- マイルールを守るための工夫も必要
この記事では約30年間のわたしの失敗成功経験から考え出した競馬を無理なく楽しみ続ける方法について紹介しました。
ポイントは好きな競馬を楽しみ続けるために、適度な距離感で競馬と付き合っていくことだと思います。
近過ぎず、入れ込み過ぎず競馬と接することができるようになれば、その結果として競馬を長期投資の手段にすることも実現できるのではないかと思っています。