介護の仕事を始めたけどなかなか仕事が覚えられない。時間内に業務が終わらない。同僚も忙しそうでなかなか聞きづらい。さらに初心者、加えてわたしのように口下手なタイプは特に…
利用者の状況は日々変わるし「なんでも聞いてね!」と先輩から言われるけどそんな先輩も大変そう。覚えることもたくさん…。毎日疲弊しながら時間が過ぎていく。
以前のわたしもそうでした。
この記事ではそんなわたしの実体験をもとに「しゃべるのは苦手」「あんまり社交的じゃない」など、どちらかというと要領がよくない人にオススメする介護の仕事の覚え方をご紹介します。
介護初心者の方、介護の仕事でがんばっていこうという方の参考になれば(^^)
要領が悪い+介護が初めての人にすすめる仕事の覚え方
カンペを使おう
頭で覚えられなかったら見て思い出せばいい
頭で覚えられなかったら見ればいいと思います。
わたしはもともとこだわりが強く自分なりの型を重視する性格でした。加えて40代後半で介護の仕事を始めたこともあり初めはすごく苦労しました。要領よく仕事を進める同僚を見て「どうやったらあんなふうにできるんだろう」と焦る日々。
そんなある時「いちど仕事の振り返りを兼ねて頭の中のを整理してみよう」と思い自分なりに資料にまとめてみました。
するとこれが正解でした!
混乱していた思考が整理され、気持ちのモヤモヤがスッキリ。それ以降は仕事への不安も減り、業務を着実に進められるようになりました。
それまで職場にあった資料が見づらいという不満があったこともあり、情報を整理して見える化したことで自分に合った形で腑に落とすことができました。
見て覚えるためには見やすい形にする
見てさらに効率よく覚えるためには、自分が見やすい形(資料)にすることも重要です。
また走りながら考えるという筋トレと脳トレを同時にやっているような介護の現場では、シンプルに情報をまとめることも必要だと思います。
わたしは試行錯誤した結果、自分の使いやすさを踏まえたカンペ(業務シート)を作成し、活用するようにしました。下記がそのシートです。
【参考】私が使っている業務シート
自分の見やすさという点では下記をポイントにしました。
- その日の業務の時間の流れと進捗が分かりやすいようにフロー図にしていること
- ルーチン業務の✅チェックリスト+非ルーチンのメモ帳を兼ねていること
- これ1枚持っていればOKになっていること
そしてシートの内容は変更があればアップデート。見なくても覚えたこと、また不要になった情報は都度消していくことで、そのときの自分にとって大事なポイントだけが残るように修正しています。
カンペを使ったメリット
カンペを使ったやり方でわたしが感じたメリットは6つです。
①余計なことに使う時間を省ける
介護の現場は常に時間に追われていたり、突発的な仕事が起きることは日常です。なので「あれ、次は何するんだっけ?」といったことを考えて立ち止まったり、行ったり来たりするのは時間のロス。
見て確認することで行動が整理され、仕事のやり忘れも防げるためスムーズに仕事を進められます。
②業務のゴールまでを見通して仕事ができる
全体を見て業務を進められるので、その日の仕事に遅れがある時でも早めに調整がかけられるようになります。
他スタッフとも進捗を共有しやすくなるのでフォローができたり早めの気づきにもつながります。
③気持ちの安定につながる
何か忘れてないかな?という不安がなくなります。
ほぼ予定どおりにはいかないのが介護現場。考えていた予定が変わったときでも目で見て確認できることで仕事のやり残しや抜け漏れがなくなり、業務を引き継ぐ同僚に迷惑をかけるのを防ぐことができます。
④職場全体の業務の効率化にもなる
わたしの職場はまだまだアナログな環境・人材が多く、このような業務シートを使っていると同僚スタッフから「それどうしたんですか?」「私もほしい」などと言われることがけっこうあります。
また職場の共有ツールにできれば職場全体の業務の効率化にもなり、サービスの質向上にもつながるのではないかと思います。
⑤仕事をしっかり覚えられる
目で見て実行することを繰り返すことにより正しい業務を体が覚え、シートがなくても安定した仕事ができるようになります。
正しく仕事を覚えると他のスタッフへ根拠を持ってアドバイスすることができますし、後輩や新人スタッフへの指導も自信を持ってできるようになります。
⑥昇進にもつながる
仕事の安定感が評価されたためか現在では新しいスタッフの育成、職場全体の業務スケジュールの作成などの仕事も行うようになりました。
上司や会社から見ても仕事の確実性が高いスタッフの方が安心して仕事を任せられ、信頼度は高くなるのだと思います。
その他の気づき
とは言っても介護現場はチームプレイ。他スタッフとの連携は重要です。そんななか口下手なわたしが2年間介護の現場で仕事をしてきて思う気づきは5つです。
①気の合う仲間は必ずいる
人手不足の介護の世界では、幅広い年代や人生歴、職歴の人がいて、癖のある同僚も少なくありません。ただそのような中でも、考え方が近くて気の合う仲間は少なからずいると思います。
そんな同僚を見つけてコミュニケーションを取り、相談や必要な情報のやり取りをするようにしていくと前向きに仕事を進められると思います。
②高め合える仲間とのみつき合う
コアにつき合うのは高め合える相手、自分にとってプラスになる相手だけでいいと思います。そうではない相手とは仕事上の必要なやりとり以上にはつき合う必要はないと思います。
無理してつき合うのはストレスのもとです。
③ベテランは一応押さえる
その職場の管理者よりも社歴が長いようなベテランスタッフとは無理ない範囲で上手くつき合っておいた方がメリットが大きいかなと思います。
特に古い施設などに長く入居している利用者の過去からの生活歴や小さな体調の変化などは、長くその職場にいるベテランならではの視点が参考になって気づきや早めの対策につながることが少なからずあるかと思います。生き字引ですね(^_^)
④自然に聞きやすくなる
見て覚えて仕事の習熟度が早まることにより、自然に自分に自信が出てきます。
そうすると社交的な性格ではなくても、その自信から周りに意見を言ったり質問もしやすくなり、仕事がしやすくなってくると思います。
⑤相手から聞いてくるようになる
これが理想ですしわたしが目指しているのもここです。
仕事を早く覚え、自分がモデル職員になって周りから聞いてくるような環境をつくれればいらぬ気遣いも減ってくると思います。自分から迎え撃つという感じです。
まとめ(急がば回れ)
人それぞれ性格や長短所、やり方などが違うのは当然です。覚えが悪ければ悪いなりのやり方をすればOK。最初の数ヶ月での覚えの早さは大したことではないと思います。
それよりも時間はかかっても着実に覚えることの方が大事。それにより長く仕事を続けられるし、結果的に職場での信頼性も向上します。
周りに流されずいろいろ自分なりのやり方を探し試してみること。それにより自分の形が見つかれば仕事も楽しくなり、感じ方も変わってくると思います。
この記事を読んでいただき、介護の仕事を長く続ける人が一人でも多く増えることになればうれしく思います。
急がば回れでいきましょう(^-^)/